ドラクエ×AI|ハッサンの高耐久はどこまで許される?AIが能力値を調整

AIゲームシステム再設計

『ドラゴンクエストVI 幻の大地』で、頼れる前衛として印象に残るハッサン。

高いHPと力を持ち、多少攻撃を受けても簡単には倒れない。「とりあえずハッサンを前に置いておけば安心」と感じたプレイヤーもいるだろう。

しかし、ゲームシステムという視点から考えると、一つの疑問が出てくる。

ハッサンの高耐久は、どこまで許されるのだろうか?

HPが高い。

力も強い。

さらに転職によって特技まで覚えられる。

長所を増やしすぎれば、ほかの仲間を使う意味が薄くなる可能性もある。

そこで今回は、ハッサンを一人のキャラクターとしてではなく「RPGの前衛キャラクター」として考え、AI的な発想で能力値を再調整してみる。

ハッサンの強さは「分かりやすい」

ハッサンの魅力の一つは、役割が非常に分かりやすいことだ。

前に出る。

攻撃する。

敵の攻撃を受ける。

そして倒れにくい。

RPGに慣れていないプレイヤーでも、ハッサンを仲間にしてしばらく使えば「このキャラクターは前衛なんだ」と理解できる。

これはゲームデザインとして重要だ。

すべてのキャラクターを複雑にしてしまうと、「誰をどう使えばいいのか」が分かりにくくなる。

その点、ハッサンは明快だ。

仮にAIがキャラクター設計を評価するとしても、この分かりやすさは残す価値があるだろう。

問題になるのは、その先である。

高HPだけなら問題ではない

まず、高HPそのものを弱体化する必要はないと考える。

前衛キャラクターなのだから、HPが高いのは自然だ。

例えば、平均的な仲間のHPを100と仮定する。

ハッサンが120~130程度なら、「かなり丈夫なキャラクター」という個性を出せる。

150ならどうだろう。

かなり強い。

200まで行けばどうか。

今度は「ほかのキャラクターが倒れているのに、ハッサンだけ普通に立っている」という極端な状況が増えてくる。

重要なのは絶対値ではなく、仲間との相対的な差だ。

AIに調整させるなら、

「平均的な前衛より15~25%程度高いHP」

という範囲から検証を始めたい。

これなら「タフな男」という個性を失わず、ほかの仲間も選択肢として残せる。

問題は「耐久+高火力」になること

ハッサンを調整するとき、HPだけを見るのは危険だ。

ゲームバランスでは複数の能力を同時に考える必要がある。

例えば、

キャラクターAは攻撃力150、HP100。

キャラクターBは攻撃力100、HP150。

この二人なら役割が違う。

Aは攻撃型。

Bは耐久型だ。

ところがキャラクターCが攻撃力150、HP150だったらどうなるだろう。

AとBの長所を両方持っている。

当然、Cを選びたくなる。

ハッサンをAIで調整するときも同じだ。

高耐久を残すなら、別の部分に明確な弱点が必要になる。

AIなら「素早さ」を弱点として残す

最も分かりやすい調整候補が素早さだ。

ハッサンには、

「強い」

「丈夫」

「しかし高速ではない」

という役割を持たせる。

例えば、AIが仮の能力指数を100基準で設定するとする。

HP:125
攻撃:118
守備:112
素早さ:75
魔力:55

このような能力配分なら、かなり特徴的だ。

物理戦では頼りになる。

しかし、敵より先に動きたい場面では不利になる。

緊急時にアイテムを使わせても間に合わない可能性がある。

これだけで戦術的な弱点になる。

単純にHPを削って弱くするより、長所を残したまま短所を明確にするほうがキャラクターとして面白い。

魔法への弱さを作る方法もある

もう一つ考えられるのが、物理耐久と魔法耐久を分離する方法だ。

ハッサンは肉体的には非常に丈夫。

だから打撃には強い。

しかし、呪文攻撃まで何でも耐えられる必要はない。

AIによる再設計なら、

物理ダメージ耐性:高い
呪文ダメージ耐性:普通
状態異常耐性:やや低い

という設計も考えられる。

こうすると、通常攻撃を連発する敵にはハッサンが活躍する。

一方、強力な呪文や状態異常を使う敵なら別の仲間が有利になる。

敵によって最適なメンバーが変わるわけだ。

これはRPGのパーティ編成を面白くする重要な要素になる。

「毎回ハッサン」でいいのか?

キャラクターゲームで難しいのが、この問題だ。

一人の仲間が便利すぎると、

「とりあえずこのキャラを入れる」

という固定枠が生まれる。

もちろん、お気に入りのキャラクターをずっと使えること自体は悪くない。

問題は、ゲーム側がほかの選択肢を用意しているのに、性能差によって実質的な正解が一つになってしまう場合だ。

AIに戦闘データを分析させるなら、キャラクターごとの採用率を見る方法が考えられる。

仮に100万人がプレイして、

ハッサン採用率:92%
ほかの前衛A:35%
ほかの前衛B:18%

だったとする。

これだけで「ハッサンを弱体化すべき」とは言えない。

人気キャラクターだから使われている可能性もあるからだ。

そこで、

勝率
平均与ダメージ
平均被ダメージ
生存率
ボス戦採用率
回復アイテム使用量

なども同時に分析する。

人気なのか、性能が突出しているのかを分離するわけだ。

これはAIとゲームバランス調整の相性が良い部分だと思う。

AIなら戦闘ごとに微調整できる

さらに未来のRPGなら、全プレイヤーに同じ能力値を与える必要すらなくなるかもしれない。

例えばハッサンが強すぎて、ほぼ一人で敵を倒しているプレイヤーがいる。

その場合、ハッサン自身を弱体化するのではなく、敵側の行動を変える。

守備力の高いキャラクターを無視して後衛を狙う。

状態異常を使う。

全体攻撃を増やす。

守備力を下げる特技を使う。

こうすれば、ハッサンの「強くて丈夫」という魅力を壊さず、戦闘だけを難しくできる。

逆に苦戦している初心者には、敵AIを少し単純にする。

キャラクターの数字を頻繁に変更するのではなく、敵側の知能によってバランスを取る

AI時代のRPGでは、こちらのほうが自然な方法になる可能性がある。

ハッサンは弱くするより「尖らせる」

最終的に、AIがハッサンを再設計するなら、私は単純な弱体化は必要ないと考える。

むしろ長所をさらに分かりやすくする。

HPは高い。

力も高い。

物理攻撃には強い。

その代わり、

素早さは低い。

魔法は不得意。

状態異常への万能な耐性は持たない。

こうする。

すると、

「物理戦ならハッサンを任せたい」

という明確な存在価値が生まれる。

同時に、

「このボスなら別の仲間を使おう」

という判断も発生する。

これこそパーティ制RPGの面白さではないだろうか。

まとめ|高耐久は許される。ただし万能にしない

ハッサンの高耐久は、キャラクターの個性として残していい。

むしろ削りすぎれば、ハッサンらしさまで失ってしまう。

重要なのはHPの高さではない。

高HP、高火力、高速、高魔法耐性など、すべての長所を一人に集中させないことだ。

AIで再調整するなら、ハッサンは「物理戦に強い重量級前衛」という方向に尖らせたい。

平均より15~25%ほど高いHP。

高めの物理攻撃性能。

そして低めの素早さと魔法適性。

このくらいなら、高耐久を維持しながらパーティ全体の役割も壊しにくい。

強いキャラクターを全員平均値へ近づけることが、ゲームバランスではない。

強みと弱みを明確にして、

「誰を使うか迷わせる」。

その選択こそがRPGの面白さだ。

ハッサンは丈夫でいい。

強くてもいい。

ただし、どんな状況でもハッサン一択にはしない。

AIがゲームバランスを調整する時代になったとしても、この原則は変わらないのではないだろうか。

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